英語面白物語

英語面白物語-003:02-02-09

(Amusing English Story)

アメリカの刺身体験をしました

まだ、異文化ショックがあるのですよ。聞いてみたいですか。そうですか。では、申しますが、これは中西部の大学の寮にいつ頃か始まったもので、新入りの学生に対する入寮式(dorm-entry ceremony)に行われるものです。私もやらされました。醤油とワサビを日本から持ってくりゃ良かったと悔やみました。それは「生き金魚飲み」と言う儀式で、魚の生臭さを極度に 嫌うアメリカ文化(especially that of the Midwest)を逆撫ですることを狙った拷問儀式なのである。彼らは、“Very-Fresh-Goldfish-Swallow”と呼んでいた。そりゃ、生きてるんだから「非常に新鮮」であることには嘘はない。日本の「活魚」よりずっと新鮮だ。何しろ生きてんだから。

金魚をスム-スに飲み込めるようにビールかコーラが付く。私は21歳を超えていたので、ビールの資格があった。ガキ(未成年学生)はコーラ。喉越しは、しかし、刺身のようには行かない。金魚の鱗が問題で、うまく尻尾を持って天井を見て口を大きく開けてスルリと滑り込ませないと、金魚さんが地獄の穴に落ちるのを恐れて暴れたりすると、もう入らなくなるのである。すると、ご想像のとおり、逆さまになると鱗が喉の入り口で引っかかる、魚はさらに暴れる、学生は何とか飲み下そうと焦り、液体をがぶがぶやる。すると、むせてゲーゲーをやる。クジラのようにすごい勢いで所構わず噴くのである。

ラウンジのカーペットの上に敷いた大きなビニールのシートは、金魚とビールとコーラと学生の胃の府から噴き出した「ヘド」(spew)でヌルヌルだ。それに足を取られてひっくり返る者、胡坐をかいて座り込んでビニールの上を泳いでいる金魚を捕まえて口に頬張る剛の者、子供のように泣き出す者、火がついたようにゲラゲラ笑い出す者、と阿鼻叫喚(a hell on earth)の襖絵である。

よくぞ、日本人に生まれけりで、私は、手際よく、ビールでその「生きた刺身」を流し込んだ。観客の先輩たちは拍手を送る。しかし、20数匹も飲み込むと、胃の中で彼らが泳ぎ回って、ホストの許可なく独自のパーティを開いているのが分かる。嘔吐感が出てきて、ウっとすると何とも言えない生臭い息が湧いてきて、ゲロを抑えるのが大変だった。畜生、アメリカさんもやるな~と感心したことを記憶している。ずっと後に母校に寄った時に聞くと、この儀式は動物愛護(humane societism)の観点から「非人間的」だと言うことで中止になったらしい。確かに金魚も動物に違いない。しかし、誠に残念だ。

もう、止めます。こんな脱線をしていると、更に10年掛って110年になる。ところで、貴方は、・・・・。止めますよ。止めます。

大学は学部(undergraduate)だったので、教養科目(primary liberal art courses)から始まりました。日本と同じシステムです。外国学生のアドバイザーは、1学期目はアメリカの大学の授業に慣れていないので、2科目で始めるように勧めた。本当は規則では、最低3科目以上取らないといけないのだが、大学は留学生には別に設けられた規則を適用していると言う。2科目は、正直ありがたかった。学費を自分でねん出しなければならないので、アルバイトの時間が欲しかったのである。

始めたのは、心理学101と数学101の二つ。101と番号の付くのは、一番初期に取る、必須の「~学原理」(“Principle of …”)と呼ばれる基礎編のことで、レベルは番号で表わされている。200番台は100番台を取ってパスしないと取れないようになっている。卒業には、300~400番台の専攻科目を終えないと卒業証書は出ない。500番から上のコースは大学院(graduate school)か博士課程(doctoral school)になる。極度に専門化された分野である。大学によっては少し異なる番号システムを取っているようだ。

イリノイ大学は、州立(the state university)で、日本で言えば国立(national school system)に当たるもの。中央政府(the federal government)の管轄の大学はない。州は地方独立分権がずっと進んでいるので、公立と言うと中央州政府の教育省の管轄にはいる。創設は、1867年(日本で走りの東大は1877年創立)で、2009年度で142年の老舗(?)だ。コンピューター学(PCの走りのイリアックはこの大学で発明された)、経済学(school of economics)と土木工学科(civil engineering)が優秀で、アメリカ国内の第1~4位を占めている。生徒数は、今では4万を超える。私の時代は3万弱ぐらいだったと思います。このくらいの数だと石を投げれば誰かに当たるが、それは生徒である確率が非常に高い。キャンパスでやれば当たり前の話ですが。

今回から少し読みやすいように短めに書いていきます。また、私が長年現地人さんたちの使う非常に効果のある大人っぽい実戦用の英語の言い方を、ちょくちょくご紹介して行きましょう。私のクラスで使っている「KTDU」と私が名を付けたものや「便利表現」などです。ビジネス現場用では「ビジネス現場会話集」や「何故アメリカではそのように言うのでしょう」集からご紹介していく予定をしています。これらは読んで練習すると上達につながるものばかりだと思います。お楽しみに。

Author: 浦嶋ビジネス英会話インターネット道場(m.maeda@kcf.biglobe.ne.jp)のコーチ

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